靴を買い替えるほどではないが、履き心地に不満がある。そんな状態を放置している人は多いと思う。
長く歩くと足裏が疲れる。スニーカーの中で足が滑って踏ん張れない。もともと入っていた中敷きが薄くて頼りない。どれも「そういうものだ」と受け入れてしまいがちだが、実はインソールを替えるだけで解決することがある。
今回購入したのは、ニューバランスの サポーティブリバウンドインソール(RCP280/LAM35689)だ。価格は2,200円前後。スニーカー用インソールとしては定番中の定番で、ベストセラーになっているのも納得の内容だった。
先に結論を言うと、手持ちの靴の履き心地を底上げしたいなら、まずこれを試せばいい。2,000円ちょっとで、靴を買い替えたのに近い変化が得られる。コスパという意味では、ここ最近で買ったものの中でもかなり上位だ。
【スペック(仕様一覧)】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | サポーティブリバウンドインソール |
| ブランド | New Balance(ニューバランス) |
| 品番 | LAM35689(旧品番:RCP280) |
| カラー | グレー |
| 素材 | 表:ポリエステル/裏:EVA、ポリウレタン |
| 主な機能 | ABZORB(衝撃吸収・反発弾性)、NANOFRONT(防滑) |
| サイズ展開 | XS(21.5-22.5cm)/S(23-24cm)/M(24.5-25.5cm)/L(26-27cm)/XL(27.5-28.5cm)/2XL(29.0-30.0cm) |
| 仕様 | つま先部分をカットしてサイズ調整 |
| 参考価格 | 2,200円前後 |
【RCP280とLAM35689は同じもの】
購入前に混乱しやすいポイントを先に整理しておく。
ネット上では「RCP280」という品番で語られることが多いが、この品番で探しても現行品として見つからないことがある。調べてみると、RCP280は名称を「サポーティブリバウンドインソール LAM35689」に変えて販売されているようだ。
価格も2,200円ほどで性能にも変更はないとされているので、実質的に同じものと考えていい。商品名に両方の品番が併記されていることも多いので、どちらで検索しても行き着くはずだ。
なお、前バージョンにあたる「RCP150」というモデルも存在した。こちらは表面の滑りが課題とされていて、現行モデルではそこが改良されている。この点は後述する。
【ニューバランスはもともとインソールの会社だった】
意外と知られていないが、ニューバランスはもともとインソールから始まった会社だ。
「雲の上を歩くような履き心地」と評されるスニーカーメーカーとして知られているが、そのルーツは足のアーチをサポートする器具の製造にある。だからインソールは、このブランドにとって本業に近い領域だと言える。
スニーカーのおまけとして作られた中敷きではなく、独立した製品として研究されたインソール。そう考えると、この価格でこの内容という納得感がある。
【3つの技術で足を支える構造】
このインソールの構造は、大きく3つの要素で成り立っている。
① 高反発EVAによる蹴り出しのサポート
足裏前面には、スムーズな蹴り出しをサポートする高反発EVAが採用されている。反発性に優れた素材で、歩くたびに前へ押し出してくれるような感覚がある。
「リバウンドインソール」という名前のとおり、適度な反発力を感じるクッション性が特徴だ。柔らかいだけのインソールとは方向性が違う。
② TPUスタビライザーによるアーチサポート
内外のアーチを物理的にサポートするTPUスタビライザーが入っている。ここが「サポーティブ」の部分だ。
土踏まずを下から支える構造になっていて、長時間歩いてもアーチがつぶれにくい。偏平足気味の人や、立ち仕事が長い人には特に効いてくる部分だと思う。
③ ヒール部のABZORB(アブゾーブ)
かかと部分には、ニューバランス独自の「ABZORB」素材が使われている。クッション性と反発性を兼ね備えた素材で、着地時の衝撃を軽減してくれる。
裏面を見るとヒール部分にこの素材が組み込まれているのが分かる。「かかとだけ衝撃吸収がすごくてもなぁ」と思うかもしれないが、歩行時に最も衝撃がかかるのはかかとの着地だ。ここを押さえているのは理にかなっている。
【NANOFRONTによる防滑性が効いている】
このモデルで見逃せないのが、表面素材の「ナノフロント」だ。
高い防滑性を発揮するナノフロントをフルレングスで表面に使用し、滑りにくさを向上させている。前バージョンのRCP150で課題とされていたインソール表面の滑りが、この新素材によって解消された形だ。
インソールの滑りは、意外と履き心地に影響する。靴の中で足が微妙に動くと、踏ん張りが効かないし、余計な力を使って疲れる。マメの原因にもなる。
足指部分が踏ん張れる、横ずれ・縦ずれしないので歩きやすいというのがメーカーの説明で、実際に使ってみてもこの部分の恩恵は大きい。特に階段の上り下りや、坂道での安定感が違う。
なお、布での拭き取り掃除が可能で清潔を保てるという点も、長く使ううえではありがたい仕様だ。
【純正インソールとの違い】
ニューバランスのスニーカーには当然インソールが入っているが、それと比べてどうなのか。
参考になる比較があった。定番のCM996やML574に入っている純正インソールを見ると、ショック吸収性能に影響する厚みがそれほどなく、心もとないという評価だ。
対してこのLAM35689は、パッと見で変化が分かりやすいのが裏面。ヒール部分にABZORBが組み込まれている点が明確に違う。つま先部分の厚みは大きく変わらないように見えるが、細かな点で改良されているという。
つまり、ニューバランスのスニーカーを持っている人でも、このインソールに入れ替える意味があるということだ。同じブランドの中でグレードアップができる。
【サイズ選びとカットのコツ】
このインソールは、シューズのサイズに合わせてつま先部分をカットして使う仕様になっている。型紙も入っている。
ここで参考になる購入者の声があった。
型紙が入っていて靴のサイズに切って使うようになってますが、ニューバランスの場合は表記サイズ以上に大きい状態でも入るので、かなり大きめの状態から、ちょっとずつ切っては試しに入れてを繰り返す方が失敗がないかなと思いました
これは本当にそのとおりだと思う。一度切りすぎると元に戻せないので、慎重にいくべきだ。
型紙どおりに一気に切るのではなく、大きめに残した状態で一度靴に入れてみる。少し余るくらいなら、実は問題なく収まることも多い。そこから数ミリずつ調整していくほうが確実だ。
サイズ展開はXSから2XLまで6段階あるので、自分の足のサイズに近いものを選んでおけば、大幅にカットする必要はないはずだ。
【実際に使っている人の声】
このインソールは評価が高く、参考になる声が多い。
同じニューバランスのスニーカーに入れてます。元々歩きやすかったのですが、さらに長時間歩いてもしんどくない靴に仕上がりました
履いた瞬間、土踏まずを「しっかりと持ち上げられる」ようなフィット感があり、長時間歩いてもアーチがつぶれにくい印象
バイクブーツで博物館を歩き回っていたら足が凄い痛くなったのでその対策で購入したのですが、導入後まったくそのような事が無くなったので今ではすべての靴にこいつを使ってます
最後の声が特に印象的だ。スニーカー以外の靴でも効果があるということを示している。バイクブーツのようなソールが硬い靴ほど、インソールで改善する余地は大きいのかもしれない。
そして「今ではすべての靴に使っている」という部分。これは僕も感覚として分かる。1足に入れて効果を実感すると、他の靴にも入れたくなる。
【気になる点|万能ではない】
正直に書いておくと、ネガティブな評価もある。
指摘されているのは主に耐久性、通気性、クッションの厚みの3点だ。
耐久性については、毎日使えば当然消耗する。2,200円という価格を考えれば消耗品と割り切るべきだろうが、数年もつことを期待すると裏切られるかもしれない。
通気性は、表面がポリエステル、裏面がEVAとポリウレタンという構成上、メッシュ素材のような通気性は期待できない。夏場に蒸れが気になる人はいると思う。
クッションの厚みについては、期待値の問題もある。ふかふかの柔らかさを求めると物足りない。この製品は「反発」と「サポート」に重きを置いているので、沈み込むような感触ではない。ここは好みが分かれる部分だ。
もう1点、メーカー側の注意として、このインソールはアーチサポートと足の痛みの緩和のために使用するものであり、適切に使用しない場合や、特定の足の状態を持つ方は不快感や刺激を感じる可能性があるとされている。足に持病がある人は注意したほうがいい。
【厚みによる靴のフィット変化に注意】
もう1つ実用上の注意点がある。
インソールを入れれば、当然その分だけ靴の内部が狭くなる。元の中敷きを抜かずに重ねて入れると、きつくなりすぎることがある。基本的には元のインソールと入れ替えて使うべきだ。
また、もともとジャストサイズで履いている靴だと、入れ替えても甲がきつく感じる場合がある。逆に言えば、少し大きめで足が泳いでいた靴には最適だ。サイズが微妙に合っていない靴を救済する使い方もできる。
【向いている人/向いていない人】
向いている人
- 通勤や旅行で歩く距離が長く、足裏の疲れを減らしたい人
- スニーカーの中で足がズレて、踏ん張りにくさが気になる人
- 元の中敷きが薄い靴で履き心地を底上げしたい人
- 立ち仕事が長い人
- 偏平足気味でアーチのサポートが欲しい人
- ブーツなどソールが硬い靴の疲れを軽減したい人
- アーチサポートを試してみたいが、まずは定番から始めたい人
向いていない人
- ふかふかの柔らかさを求める人
- 通気性を最優先する人
- ジャストサイズで靴を履いている人(きつくなる可能性)
- 足に持病があり医療用のインソールが必要な人
- 数年使える耐久性を期待する人
【まとめ|2,000円で靴が生まれ変わる】
ニューバランス サポーティブリバウンドインソール(RCP280/LAM35689)は、高反発EVA、TPUスタビライザー、ヒール部のABZORB、そしてナノフロントによる防滑性を組み合わせた高性能インソールだ。
スポーツシーンだけでなく、ライフスタイルシューズやウォーキングシューズにも使える汎用性がある。実際、購入者はスニーカーからバイクブーツまで幅広く使っている。
耐久性や通気性、クッションの厚みには不満の声もある。柔らかさを求める人には向かない。ただ、「反発」と「サポート」で疲れを減らすという設計思想は明確で、そこに合致する人には確実に効く。
2,200円前後という価格は、靴を買い替えることを考えれば安い。手持ちの靴に不満があるなら、まずこれを1枚買って試してみる価値は十分にある。カットするときだけは、大きめから少しずつ。これさえ守れば失敗しないはずだ。
※本記事は、実際に購入した製品について、メーカーおよび販売ページが公開している製品情報と、他の購入者が投稿している口コミを参照しながら作成しています。履き心地やサイズ感には個人差があります。引用した口コミは投稿時点の一部の声であり、すべての利用者の評価を示すものではありません。足に痛みや疾患がある場合は、使用前に専門家にご相談ください。価格、在庫、仕様、サイズ展開などは変更される場合があるため、購入前に販売ページの最新情報をご確認ください。


