出張バッグの中に、AC充電器とモバイルバッテリーが別々に入っている。この状態が、僕はずっと無駄だと思っていた。
ホテルではノートパソコンを充電するために充電器を使い、移動中はモバイルバッテリーでスマホを充電する。役割は違うけど、どちらも「電気を送る箱」だ。それが2つ、ケーブルと一緒にバッグを圧迫している。「これ、1個にまとまらないの?」という素朴な不満を、見事に形にしたのが今回レビューする「Anker Prime Power Bank(9600mAh, 65W, Fusion)」だ。
この製品は、折りたたみ式のACプラグを内蔵していて、コンセントに直接差せば最大65WのUSB急速充電器になる。コンセントから外せば、9600mAhのモバイルバッテリーとして持ち運べる。充電器とモバイルバッテリー、2つの役割を1台でこなす「Fusion(融合)」モデルだ。しかも、USB PD対応のMacBook ProやWindowsノートパソコンまで充電できる。
消費者目線でテストを行う専門誌『MONOQLO』では2024年のベストバイに選ばれるなど、ガジェット好きの間でもかなり評価が高い一台。この記事では、Anker Prime Power Bankの容量、出力、サイズ、ディスプレイ、充電器としての使い勝手、モバイルバッテリーとしての性能を、実際に使っている人たちの声も交えてレビューしていく。良いところも、購入前に知っておくべきクセも、包み隠さず書くつもりだ。
- Anker Prime Power Bank(9600mAh, 65W, Fusion)ってどんな製品?
- 基本スペック
- 1台2役のFusion設計をレビュー
- 最大65W出力をレビュー
- USB-Cポート2基の使い勝手
- 9600mAhの容量をレビュー
- デザインと携帯性をレビュー
- ディスプレイをレビュー
- 本体の充電方法をレビュー
- パススルー充電をレビュー
- 出張・旅行での使い勝手をレビュー
- 安全性と発熱について
- Anker Charging Baseには非対応
- 20000mAh・200Wモデルとの違い
- Anker Prime Power Bankのメリット
- Anker Prime Power Bankのデメリット・注意点
- Anker Prime Power Bankがおすすめな人
- Anker Prime Power Bankをおすすめしにくい人
- まとめ:ハマる人には主役級。荷物を1台に集約したい人へ
Anker Prime Power Bank(9600mAh, 65W, Fusion)ってどんな製品?
Anker Prime Power Bank(9600mAh, 65W, Fusion)は、Ankerの上位充電器シリーズ「Anker Prime」に属する、バッテリー機能を搭載したUSB急速充電器だ。型番はA1339、2024年8月の発売。
普通のモバイルバッテリーを充電するには、別途USB充電器とケーブルが必要になる。でもこの製品は折りたたみ式のACプラグを内蔵しているので、家やホテルのコンセントに本体を直接差して充電できる。コンセントに差している間は最大65WのUSB急速充電器として使え、外せば9600mAhのモバイルバッテリーとして持ち運べる。充電器とモバイルバッテリーを別々に用意する必要がなく、毎日の通勤、出張、旅行で充電まわりの荷物を減らせるのが最大の狙いだ。
ちなみに本体には、GaN(窒化ガリウム)を使ったGaNPrime技術が採用されている。これにより、従来の65W出力モバイルバッテリーと比べて約60%の小型化を実現している。
基本スペック
まずは公式仕様を表でまとめておく。
| 商品名 | Anker Prime Power Bank(9600mAh, 65W, Fusion) |
| 製品型番 | A1339N11 |
| 製品タイプ | モバイルバッテリー搭載USB急速充電器 |
| バッテリー容量 | 9600mAh(約36Wh/セル構成3200mAh×3) |
| 最大出力 | 65W |
| ポート構成 | USB-C×2(入出力兼用) |
| 2ポート同時使用 | 合計最大65W(C1:最大45W/C2:最大20W) |
| USB-C入力 | 最大30W |
| AC入力 | 100~240V、50~60Hz、2.0A |
| 本体充電時間 | 最大30W入力で約1.5時間 |
| ディスプレイ | 搭載(LCD) |
| ACプラグ | 折りたたみ式 |
| 本体サイズ | 約115×44×42mm |
| 重量 | 約308g |
| カラー | ブラック |
| スマホ充電回数 | 約2回 |
| パッケージ内容 | 本体、USB-C&USB-Cケーブル約0.9m、ストラップ、巾着(収納袋)、取扱説明書 |
| 保証 | 通常24か月+Anker会員登録で6か月延長 |
| 公式販売価格 | 14,990円(税込・記事作成時点) |
容量だけ見ると一般的な10000mAhクラスに近いが、最大65W出力とACプラグを搭載している点が大きく違う。スマホ用のモバイルバッテリーというより、ノートパソコンまで充電できる高出力な「充電器兼モバイルバッテリー」と考えると、この製品の性格がつかみやすい。
1台2役のFusion設計をレビュー
コンセントに差せば最大65WのUSB急速充電器
本体の折りたたみ式プラグを展開してコンセントに差すと、最大65W対応のUSB急速充電器になる。USB-Cポートを2基搭載しているので、ノートパソコンとスマホ、タブレットとイヤホンなど、最大2台を同時に充電できる。単ポートで使えば最大65Wで出力でき、USB PD対応のMacBook Pro、MacBook Air、Windowsノートパソコンにも給電できる。
出張先のホテルではこれをコンセントに差してノートパソコンやスマホを充電し、充電が終わったら外してそのままモバイルバッテリーとして持ち出せる。別のAC充電器を持ち歩く必要がない。
コンセントから外せば9600mAhのモバイルバッテリー
ここが、この製品の一番おいしいところだ。コンセントから外した後も、モバイルバッテリーとして単ポート最大65Wに対応している。スマホだけでなく、対応するノートパソコンにも充電できる。
一般的な2-in-1モデルは、充電器として使うときより、モバイルバッテリーとして使うときの出力が下がることが多い。実際、Ankerの人気モデル「Anker 733 Power Bank」も、モバイルバッテリー使用時は65W→30Wに下がる。でもこのAnker Prime Power Bankは、どちらの使い方でも最大65Wを維持する。実ユーザーも「モバイルバッテリーとして使用しても出力性能が低下しない。使用時でも最大65Wを維持でき、ノートPCやタブレットも安定して充電できる」と、この点を高く評価している。電源コンセントのないカフェ、会議室、新幹線、空港でも、ノートパソコンの作業時間を延ばせるわけだ。
本体の充電忘れを減らせる
普通のモバイルバッテリーは、使った後にUSB充電器へつないで充電する必要がある。バッグに入れっぱなしにして、いざ使いたいときに残量ゼロ、なんてことも珍しくない。この製品は、日常的にUSB急速充電器としてコンセントに差しておけば、内蔵バッテリーも一緒に充電される。実ユーザーが「使用後はコンセントに挿すだけで充電してくれるので、あと片付けがカンタン」と語っているとおり、自宅では充電器、外出時はモバイルバッテリーという流れが自然に作れて、充電忘れを減らせる設計だ。
最大65W出力をレビュー
ノートパソコンにも充電できる
最大出力は65W。スマホ向けの20Wや30Wクラスより高出力で、USB PD充電対応のノートパソコンにも給電できる。一般的なモバイルノートやMacBook Airなら、作業しながらでも充電しやすい出力だ。外出先でノートパソコンの残量が少なくなっても、ACコンセントを探さずに充電できる。
ただし、必要な電力はノートパソコンによって違う。100W以上の入力を必要とする高性能ノートパソコンや、ゲーム・動画編集など高負荷の状態では、充電速度が遅くなったり、使用中にバッテリー残量が減ったりすることがある。ここは容量の話とあわせて後述する。
スマホの急速充電にも対応
USB PD対応なので、iPhoneやPixelなどの対応スマホを急速充電できる。Samsung Super Fast Chargingにも対応していて、対応するGalaxyシリーズでも高出力充電を使える。ただし、スマホ側が受け取れる電力に合わせて出力されるので、65W対応製品だからといって常に65Wがスマホに供給されるわけではない。スマホが最大27W入力ならその範囲内で充電される。
65W充電には対応ケーブルが必要
本製品の性能を引き出すには、つなぐUSB-Cケーブルも重要だ。付属のUSB-C&USB-Cケーブルは約0.9mで、購入後すぐに対応機器へつなげる。別のケーブルを使う場合は、必要な出力に対応しているか確認しよう。低出力用のケーブルだと充電速度が制限されることがあるし、ケーブルの品質や劣化状態によっては充電が途切れたり発熱したりする場合もある。
USB-Cポート2基の使い勝手
2台同時充電はC1:45W/C2:20Wに配分
本体にはUSB-Cポートが2基。USB-C1とUSB-C2のどちらも入出力に対応し、単ポートなら最大65Wで出力できる。
ここは購入前に知っておきたいポイント。2ポートを同時に使うと、各ポートから65Wずつ出るわけではなく、C1ポートが最大45W、C2ポートが最大20Wの合計最大65Wに配分される。つまり、ノートパソコンとスマホを同時につなぐなら、ノートパソコンをC1(45W側)に、スマホをC2(20W側)につなぐのが正解だ。ノートパソコンを最大65Wでしっかり充電したいときは、ほかの機器を外して1ポートだけで使うのが確実になる。この配分ルールを知らないと「あれ、思ったより遅い」となりがちなので、覚えておこう。
USB-Aポートは非搭載
搭載されているのはUSB-Cポート2基のみで、USB-Aポートはない。USB-A端子のケーブルをそのままつなぐことはできないので、古いワイヤレスイヤホン、スマートウォッチ、小型扇風機など、USB-Aケーブルを使う機器が多い人は注意が必要だ。USB-Cに統一できている人には使いやすい構成だが、新旧のケーブルが混在している人は、別途USB-Cケーブルや変換アダプターが必要になる場合がある。
9600mAhの容量をレビュー
スマホ約2回分の容量
バッテリー容量は9600mAh。メーカーはスマホを約2回充電できる容量として案内している。朝から夜まで外出する日や、1泊程度の出張・旅行でスマホの充電切れを防ぐには十分使いやすい。スマホだけでなく、ワイヤレスイヤホン、タブレット、携帯ゲーム機にも使える。実ユーザーの中には、モバイルプロジェクター(Nebula Capsule 3)を「動画を視聴しながら充電するのに最適」と活用している人もいて、65W維持のモバイルバッテリーとしての汎用性は高い。
ただし、9600mAhのすべてを接続機器へ供給できるわけではない。内部で電圧を変換する際に電力損失が出るため、実際の充電回数はスマホのバッテリー容量や使用状況によって変わる。
ノートパソコンでは緊急用の容量
最大65W出力でノートパソコンを充電できるが、容量は9600mAh。20000mAh以上の大型モバイルバッテリーと比べると、ノートパソコンへ供給できる総電力量は多くない。満充電にするというより、残量を補って作業時間を数時間延ばすための電源、と考えるのが現実的だ。実機検証では、ノートPCなら50〜70%程度の充電が目安とされている。長時間の動画編集やゲーム、数日間コンセントを使えない環境では、より大容量のモデルが向いている。一方、容量を9600mAhに抑えたからこそ、充電器一体型として持ち運びやすいサイズを実現できている、という関係でもある。
デザインと携帯性をレビュー
約115×44×42mmのコンパクト設計
本体サイズは約115×44×42mm。スマホより短く、一般的なガジェットポーチやビジネスバッグの小物入れに収納しやすい。前述のGaN技術により、従来の65W出力モバイルバッテリーと比べて約60%の小型化を実現している。あるレビュアーは「お土産用の羊羹をひと回りかふた回り大きくしたようなサイズ感」と表現していて、充電器とモバイルバッテリーを別々に持ち歩く場合と比べて、バッグの中をすっきり整理できる。所有欲の面でも「サイズ感も良く高級感もあり、所有欲を満たしてくれる」という声がある。
重量約308gは軽量とはいえない
本体重量は約308g。65W充電器、9600mAhバッテリー、ACプラグを一体化した製品としては持ち運びやすい重量だが、スマホ向けの小型モバイルバッテリーと比べると明確に重さを感じる。ポケットに入れて歩き回るより、リュック、ビジネスバッグ、ガジェットポーチに収納する使い方が合う。
正直、この308gをどう捉えるかで評価が分かれる。あるレビュアーは「ハマる人にはハマるけど、ハマらない人はわりと多そう」「使い方が偏っている人は、充電器とモバイルバッテリーを個別に用意したほうが便利なことが多い」と率直に書いていた。逆に言えば、充電器とモバイルバッテリーを両方持ち歩いている人なら、荷物全体の重量を大きく増やさずに1台へまとめられる可能性が高い。自分がどちらのタイプかを見極めるのが、購入判断のカギになる。
折りたたみ式プラグとコンセント安定性
ACプラグは本体に収納できる折りたたみ式。バッグに入れたときにプラグが周囲の機器に引っ掛かりにくく、ケーブルやポーチを傷つけるリスクも抑えられる。使うときだけ展開してコンセントに直接差せる。
気になる「約308gの本体をコンセントに差して大丈夫か」という点だが、ここは実ユーザーの評価が高い。前モデルのAnker 733では「コンセントによっては抜け落ちてしまうことがあった」のに対し、「Anker Prime Power Bankのほうが明らかに安定している」という声がある。とはいえ、差し込み口が緩いコンセントでは安定しにくい場合もあるので、延長コードや壁面コンセントに差すときは、本体が傾いていないか確認しよう。
ディスプレイをレビュー
バッテリー残量をパーセント表示
本体前面にはディスプレイが搭載されている。一般的なLEDランプ式だと残量を25%単位でしか判断できないことがあるが、本製品はバッテリー残量をパーセントで確認できる。外出前に充電が必要か、今の残量で一日使えるかを判断しやすい。実ユーザーからも「Anker Primeシリーズから新採用されたディスプレイで、コントラストが高く視認性も優れている」「残量がひと目でわかるため、充電のタイミングをつかみやすい」と好評だ。
各ポートの入出力を確認できる
USB-C1とUSB-C2について、今の入力または出力を個別に確認できる。ノートパソコンが何Wで充電されているか、スマホへ正常に給電できているかを数字で把握できる。高出力対応の機器やケーブルを使っているのに充電速度が遅いときも、ディスプレイを見れば原因を切り分けやすい。
本体充電の完了時間も表示
本体を充電しているときは、満充電までの推定時間が表示される。外出までにどれくらい充電できるかを判断でき、準備時間を有効に使える。表示時間は現在の入力や温度をもとにした推定値なので、使用条件で変化する。
ちょっとした豆知識として、パススルー充電中の出力が30Wを超えている場合や、本体温度が上がって保護機能が働いている場合は「99H59M」と表示されることがある。出力や温度が下がれば通常の表示に戻るので、この表示だけで故障と判断する必要はない。
本体の充電方法をレビュー
コンセントへ直接差して充電
一番簡単なのは、本体のACプラグを展開してコンセントに直接差す方法。別途USB充電器を用意する必要がなく、出張先のホテルや自宅で手軽に充電できる。コンセントに差している間は、接続機器を充電しながら本体のバッテリーも充電できる。普段から充電器として使っておけば、外出時にモバイルバッテリーの残量を確保しやすい。本体の充電時間は、最大30W入力で約1.5時間が目安だ。
USB-Cポートからも本体を充電できる
ACプラグだけでなく、USB-Cポート経由でも本体を充電できる。USB-C入力は最大30W。コンセントの形状が合わない場所や、別のUSB PD充電器から充電したい場合に使える。2基のUSB-Cはいずれも入力に対応しているが、つなぐ充電器とケーブルの出力によって充電速度は変わる。
パススルー充電をレビュー
本製品は、本体をコンセントから充電しながら、USB-Cポートにつないだ機器にも給電できる。ホテルや自宅では、壁のコンセントに本体を差し、ノートパソコンとスマホをつなげる。翌朝は本体をコンセントから外すだけで、充電済みのモバイルバッテリーとして持ち出せる。充電器、モバイルバッテリー、機器の充電を一連の流れで管理できて、充電忘れを減らせる。
ここで一つ、重要な仕様を明記しておく。パススルー充電が使えるのは、ACプラグでコンセントに接続しているときだけだ。USB-Cポートから本体を充電している場合はパススルーにならず、本体の充電が完了してから接続機器への給電が始まる。この違いを知らないと「USB-Cで充電しながらスマホにも給電したいのにできない」と戸惑うので、パススラーはAC接続時のもの、と覚えておこう。
また、AC接続でも複数機器を高出力で充電していると、内蔵バッテリーの充電に使える電力が少なくなることがある。翌朝までに本体を確実に満充電にしたい場合は、接続機器の充電が終わった後にケーブルを外すとよい。
出張・旅行での使い勝手をレビュー
Anker Prime Power Bankは、ノートパソコンを持って出張する人と相性がいい。自宅やホテルでは最大65WのUSB急速充電器として使い、移動中は9600mAhのモバイルバッテリーとして使える。AC充電器とモバイルバッテリーを別々に持ち歩く必要がなく、充電まわりの荷物をまとめられる。新幹線、空港、会議室でコンセントが使えなくても、ノートパソコンやスマホへ給電できる。付属のストラップを使えば、バッグやポーチから取り出すときも扱いやすい。一方、約308gあるので、荷物の軽さを最優先する人には負担に感じられる可能性はある。
旅行でも、スマホを約2回充電できる容量があるので、1泊から数日程度なら使いやすい。ホテルのコンセントでは充電器、観光中はモバイルバッテリーとして持ち歩ける。AC入力は100〜240V対応だが、海外で使うときは渡航先のコンセント形状に合う変換プラグが必要になる場合がある。また、海外の電圧に対応していても変圧器として機能する製品ではないので、接続する機器の対応電圧も確認しよう。
航空機で持ち運ぶ際は、モバイルバッテリーを預け入れ荷物に入れず、手荷物として管理する必要がある。本製品は約36Wh(100Wh以下)なので持ち込み制限のない航空会社も多いが、航空会社や路線によってルールが異なる場合があるため、搭乗前に最新情報を確認しよう。
安全性と発熱について
本製品はPSE技術基準に適合しており、充電状況や温度に応じた保護機能を備えている。高出力充電中は本体が温かくなる場合があるので、布・衣類・寝具で覆わず、風通しのよい場所に置いて使おう。ポケットに入れたまま充電したり、身体や衣類に密着させた状態で使ったりするのは避ける必要がある。電熱ベストや空調服など身に着ける製品の電源としても使わないよう案内されている。
発熱の実態について、実ユーザーの検証が参考になる。「発熱はそこそこ抑えられていて、割と安心して使える。1週間で一番熱くなったのはMacBook Proをフルスピードで充電するときで、手のひらでギュッと握り続けるのは難しいくらい熱を帯びた」という声だ。ただし「熱はちゃんと管理されていて、一定の熱を帯びると充電を抑え、冷めると出力が上がる。異常に発熱してバッテリーを劣化させたり火傷したりということはなさそう」とも報告されている。高負荷時はそれなりに熱くなるが、保護機能が働くので過度に心配する必要はない、というのが実像だ。もちろん、本体の膨張、異臭、異常な発熱、液漏れが見られた場合は、直ちに使用を中止しよう。
Anker Charging Baseには非対応
一部のAnker Prime Power Bankは、専用のAnker Charging Baseに置くだけで本体を充電できる。しかし、この9600mAh・65WのFusionモデルは、専用ポゴピンを使ったAnker Charging Baseでの充電には対応していない。本体を充電するときは、内蔵ACプラグまたはUSB-Cポートを使う。充電ベースと組み合わせる予定がある人は、対応モデルと間違えないよう注意しよう。
20000mAh・200Wモデルとの違い
| 比較項目 | 9600mAh・65W Fusion | 20000mAh・200W |
| 容量 | 9600mAh | 20000mAh |
| 合計最大出力 | 65W | 200W |
| ポート | USB-C×2 | USB-C×2、USB-A×1 |
| ACプラグ | 搭載 | 非搭載 |
| 充電器機能 | 搭載 | 別途USB充電器が必要 |
| 重量 | 約308g | 約540g |
| 主な用途 | 毎日の持ち運び、出張 | 長時間のPC作業、複数機器の充電 |
9600mAhモデルは、容量や出力では20000mAhモデルに及ばない。一方、ACプラグが内蔵されているので、USB充電器を別途持ち歩かなくていいのが大きなメリットだ。毎日の通勤や短期出張なら9600mAhモデル、ノートパソコンを長時間充電したい場合や3台を同時に高出力充電したい場合は20000mAhモデル、という住み分けになる。
Anker Prime Power Bankのメリット
- USB急速充電器とモバイルバッテリーを1台にまとめられ、充電まわりの荷物を整理できる
- コンセント接続時だけでなく、モバイルバッテリーとして使うときも最大65W出力を維持する
- USB PD対応のMacBook Pro、MacBook Air、Windowsノートパソコンへ給電できる
- 9600mAhでスマホ約2回分。毎日の外出や短期旅行で充電切れを防ぎやすい
- USB-Cポートを2基搭載し、最大2台を同時に充電できる
- ディスプレイで残量・ポートごとの入出力・本体の充電完了時間を確認できる
- 折りたたみ式プラグで、コンセントに直接差して使える
- USB-C経由でも本体を充電でき、充電方法を選べる
- GaN技術で従来比約60%小型化。出張や旅行の充電環境をシンプルにできる
Anker Prime Power Bankのデメリット・注意点
- 重量が約308gあり、小型モバイルバッテリーよりは重く、ポケットに入れて持ち歩く用途には向かない
- USB-Aポートがなく、USB-Aケーブルの機器はそのまま接続できない
- 容量は9600mAh。ノートパソコンでは緊急時の補助電源として考える必要がある
- 2台同時充電時はC1:最大45W/C2:最大20Wに配分され、各ポート65Wずつは出ない
- USB-Cポートから本体を充電しているときはパススルー非対応(AC接続時のみ対応)
- 公式価格14,990円で、一般的な10000mAhモバイルバッテリーより高価
- 差し込み口が緩いコンセントでは、約308gの本体が安定しにくい場合がある
- 専用のAnker Charging Base(ポゴピン充電)には対応しない
- 高出力充電中やパススルー充電中は本体が温かくなる場合がある
Anker Prime Power Bankがおすすめな人
- 充電器とモバイルバッテリーを1台にまとめたい人
- 毎日ノートパソコンを持ち歩く人
- MacBook ProやMacBook Airを外出先で充電したい人
- 出張や旅行の荷物を減らしたい人
- 最大65Wの高出力を必要とする人
- スマートフォンとパソコンを同時に充電したい人
- バッテリー残量や出力を数字で確認したい人
- USB-C機器を中心に使っている人
- モバイルバッテリーの充電忘れを減らしたい人
- 10000mAh前後の容量と携帯性を両立したい人
Anker Prime Power Bankをおすすめしにくい人
- スマートフォンだけを充電できればよい人
- 200g以下の軽量モデルを探している人
- USB-A機器を多く使っている人
- ノートパソコンを何度も充電したい人
- 3台以上の機器を同時に充電したい人
- 100W以上の出力を必要とする人
- できるだけ安いモバイルバッテリーを探している人
- Anker Charging Baseを使いたい人
まとめ:ハマる人には主役級。荷物を1台に集約したい人へ
Anker Prime Power Bank(9600mAh, 65W, Fusion)は、USB急速充電器とモバイルバッテリーを1台にまとめたい人に刺さる高機能モデルだ。
コンセントに差せば最大65WのUSB急速充電器、外せば9600mAhのモバイルバッテリー。しかもモバイルバッテリーとして使うときも最大65Wを維持するので、スマホだけでなくMacBook ProなどのUSB PD対応ノートパソコンにも給電できる。USB-Cポート2基で最大2台を同時充電でき、ディスプレイで残量や出力を数字で確認できる。約115×44×42mmのコンパクトな本体に、バッテリー・充電器・折りたたみプラグを詰め込んで、出張や旅行の充電環境をシンプルにしてくれる。冒頭で書いた「充電器とモバイルバッテリーが別々でバッグを圧迫する」問題を、まさに一発で解決してくれる設計だ。
一方で、弱点もはっきりしている。重量は約308gあってスマホ用バッテリーより重いし、USB-Aポートもない。ノートパソコンを何度も充電できるほどの容量もない。2台同時充電時のポート配分や、USB-C充電時はパススルーされない仕様など、知っておくべきクセもある。あるレビュアーが「ハマる人にはハマるけど、ハマらない人はわりと多そう」と書いていたのは的確で、スマホの充電だけが目的なら、性能も価格も過剰だ。
でも、毎日ノートパソコンを持ち歩き、充電器とモバイルバッテリーを両方カバンに入れている人にとっては、この1台2役は本当に効いてくる。MONOQLOのベストバイに選ばれたのも納得の完成度だ。「自宅では充電器、外出先ではモバイルバッテリーとして使いたい」「AC充電器とバッテリーを別々に持ち歩きたくない」。そんな人に、僕は自信を持っておすすめできる。
総合評価:4.6/5.0
- 充電出力:4.7/5.0
- バッテリー容量:4.3/5.0
- 充電器としての使いやすさ:4.8/5.0
- モバイルバッテリーとしての使いやすさ:4.6/5.0
- ディスプレイ:4.7/5.0
- ポート構成:4.2/5.0
- 携帯性:4.3/5.0
- デザイン:4.6/5.0
- 機能性:4.8/5.0
- コストパフォーマンス:4.3/5.0
※本記事は「Anker Prime Power Bank(9600mAh, 65W, Fusion/型番A1339)」を対象としています。同じAnker Prime Power Bankには、容量や最大出力が異なるモデルがあります。
※価格、在庫、対応機器、製品仕様、パッケージ内容は変更される場合があります。購入前に販売ページで最新情報をご確認ください。
※実際の充電回数や充電速度は、接続機器、ケーブル、バッテリー残量、温度、使用状況などによって異なります。
※本記事で紹介した利用者の声は、公開されているレビュー等をもとに要約・意訳したものです。


