「手軽で、電池が長持ちして、多機能」——完全ワイヤレスイヤホンにそんな“いいとこ取り”を求める人、正直多いと思う。僕もまさにそれで、でも1万円以上は出したくない…とワガママに探していたときに見つけたのが、今回レビューするAnkerの「Soundcore P40i」だ。
結論から言うと、8,000円前後でこの完成度は反則級。日常使いの“総合力”ではコスパ最強クラスだった。最大60時間再生、ノイズキャンセリング、マルチポイント、ワイヤレス充電、そしてスマホスタンドになるケースまで全部入り。ただし、価格なりに割り切っている部分もあるので、実ユーザーの声も交えて正直に書いていく。
「結論」日常使いの総合力で選ぶならコレ。ただしNCは自然派
先に僕の結論をまとめておく。
- 最大60時間の圧倒的なバッテリー持ちで充電いらず
- 低音リッチでエンタメに強いサウンド
- スマホスタンドになるケースなど気の利いた多機能
- ただし①NCは自然派②高級コーデックは非対応
「1台で何でもこなせて、充電もめったに要らないイヤホンが欲しい」という人にはドンピシャ。逆に「完全無音のNC」や「ハイレゾ級の音質」を最優先する玄人志向の人には、上位機のほうが向いている。理由をじっくり話していく。
基本スペックをおさらい
- 型番:A3955/Bluetooth 5.3
- ドライバー:11mmダイナミックドライバー+BassUp
- ノイズ制御:ウルトラノイズキャンセリング2.0/外音取り込み
- 再生時間:本体12時間/ケース併用60時間(ANC時は10時間/50時間)
- 充電:USB-C/ワイヤレス充電/10分充電で約5時間再生
- 通話:6マイク+AIノイズリダクション
- その他:マルチポイント/Google Fast Pair/IPX5防水/コーデックSBC・AAC
- 重量・カラー:片側約5g・ケース込み約58g/4色(オフホワイト・ブラック・ネイビー・パープル)
とにかく電池が切れない。最大60時間の安心感
まず感動したのが、バッテリー持ちだ。本体だけで最大12時間、ケース併用で最大60時間。これはこのクラスでも屈指の長さで、SoundcoreのNC付きモデルとしても最長クラスだ。
実際、通勤往復+オフィスでのBGM程度なら、週1回の充電で十分足りる。しかも10分の急速充電で約5時間再生できるので、「出かける直前に充電し忘れてた!」というときも、身支度している間にサッと充電すれば半日は余裕で持つ。ワイヤレス充電(置くだけ充電)にも対応しているので、対応スマホやパッドがあれば充電の手間はさらに減る。この“充電から解放される”感覚は、一度慣れると戻れない。
低音リッチで、エンタメに強いサウンド
音は、11mmの大型ドライバーとBassUp技術による量感たっぷりの低音がキャラクター。EDMやヒップホップではキックがしっかり沈むし、ロックでもベースラインが聴き取りやすい。
ただ低音一辺倒かというとそうでもなく、中音域が引っ込まずボーカルは近め。高音は刺さりを抑えたチューニングなので、長時間でも聴き疲れしにくい。実ユーザーからも「クラシックからロックまでどのジャンルでも満足」という声が多い。Soundcoreアプリを使えば22種類のプリセットEQ+カスタムEQで自分好みに調整できるので、アコースティック中心の人はEQをクラシック寄りにするのもおすすめだ。
NCは「自然派」。無音化よりも疲れにくさ重視
ここは正直に伝えたいポイント。ウルトラノイズキャンセリング2.0は、周囲の騒音レベルに合わせて効きを自動調整してくれる優秀な機能だ。通勤電車やカフェでは、空調や走行音がしっかり抑えられる。
ただし、これは完全無音化するタイプではない。実ユーザーも「無音(耳栓)状態のときに効きを実感するレベルで、音楽を流していれば“邪魔なノイズが目立たなくなる”自然な効き方」と表現している。専門メディアでも「NC性能は上位機と比べるともう一歩」との指摘がある。耳の圧迫感(つまり感)が少なく、長時間でも疲れにくい方向のチューニングなので、「静寂の作り込み」より「日常の快適さ」を求める人に合う。ガチの無音を求めるなら、上位のLiberty 4 NCなどを検討したほうがいい。
スマホスタンドになるケースが地味に便利
個人的にお気に入りなのが、充電ケースがスマホスタンドになること。ヒンジ側のフラップを起こすと、スマホを横向きに立てかけられる。移動中の動画視聴や、机での“ちょい観”、ビデオ会議のスマホ置きに想像以上に便利だった。※横置き専用で、縦置きや角度調整には非対応な点だけ覚えておこう。
接続・通話・装着感もバランス良し
Bluetooth 5.3で接続は安定していて、雑踏や駅構内でも音切れは稀。マルチポイントでPCとスマホを同時待受でき、会議の着信にも機敏に切り替わる(※同時に再生できるのはどちらか1台のみ)。ゲームモードにすれば映像と音のズレも詰まるので、短尺動画やカジュアルゲームも快適だ。
通話は6マイク+AIノイズリダクションで、相手に届く声はクリア。在宅会議から外出先の通話まで実用的だ。イヤホンはスティック型で、スティック部が短めなので耳元で主張しにくい。付属イヤーチップは5サイズあるので、自分に合うサイズを選びやすい。
【実ユーザーの声】気になる点も正直に
僕が感じた点に加えて、実際のレビューでよく挙がる声もまとめておく。
- 装着が浅め設計なので、耳道が大きめの人は密閉感が弱く感じることがある。付属チップで合うものを選ぶか、ワンサイズ大きめにすると安定する
- NCの効きは自然派で、静寂を強く求める人には物足りない場合がある
- ハイレゾ級コーデックは非対応(SBC/AACのみ)。音の解像度に強くこだわる人は上位機も検討を
- ケースのスタンドは横向き専用で、縦置き視聴はできない
どれも価格を考えれば十分許容範囲。むしろ「8,000円前後でここまで」と考えると、コスパの高さが際立つ。
メリットとデメリット
メリット
- 最大60時間のロングバッテリーで充電いらず
- 低音リッチでエンタメに強いサウンド
- スマホスタンドになるケースが便利
- マルチポイント・ワイヤレス充電・IPX5と多機能
- アプリで自分好みに細かく調整できる
デメリット
- NCは自然派で、完全無音化はしない
- ハイレゾ級コーデック非対応(SBC/AACのみ)
- 浅め装着なので耳道が大きい人はチップ選びが重要
- ケースのスタンドは横向き専用
こんな人におすすめ
- 1台で何でもこなせる完全ワイヤレスを探している人
- 充電の手間を減らしたい(ロングバッテリー重視)人
- 通勤・通学・カフェ作業・動画視聴・在宅会議まで幅広く使いたい人
- 低音の効いたエンタメ向けサウンドが好きな人
- コスパ重視で、実用本位のバランス型が欲しい人
まとめ|日常使いの“総合力”で選ぶなら最強クラスのコスパ機
数週間使ってみた僕の正直な感想として、Soundcore P40iは「長時間バッテリー・多機能・便利ケースを8,000円前後で実現した、日常使いの総合力No.1級のコスパ機」だった。
- 最大60時間で充電から解放される安心感
- 低音リッチでどんなジャンルも楽しめる
- スマホスタンドケースやマルチポイントなど気が利く多機能
- ただし「NCは自然派」「高級コーデック非対応」は事前に理解を
完全無音のNCやハイレゾ級の音質を最優先する人には上位機を勧めるけれど、「準備から日々の運用まで、とにかくラクな1台」を探しているなら、これ以上ないバランスだと思う。僕自身、これを使い始めてから充電のストレスがなくなって、外出も在宅もこれ一つで完結するようになった。迷っているなら、まず手に取ってほしい一台だ。

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