結論から書く。賃貸で家投げ環境を作るなら、まずこれを買っておけば間違いない。
BLITZER(ブリッツァー)のBSD21-BKは、スチールラック方式の自立式ダーツスタンドだ。壁に穴を開けず、天井の条件にも縛られず、部屋のどこにでもダーツ環境を作れる。
僕は現在、このスタンドにハードダーツ用のブリッスルボードを載せて使っている。以前はソフト用のDARTSLIVE-ZERO BOARDを載せていて、そこから載せ替えた形だ。DARTSLIVE Homeも所有している。この記事では、同じスタンドでソフトとハードを両方経験して分かったことを軸に書いていく。
先に釘を刺しておく。このスタンドにはボードを固定するネジが付属していない。これを知らずに買うと、届いた日に投げられない。詳しくは後述する。
【BSD21-BKの基本スペック】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本体サイズ | H202×W61×D36cm |
| 棚板サイズ | H3×W59×D34cm |
| バックボードサイズ | H450×W530mm |
| 重量 | 10.4kg |
| 耐荷重 | 70kg(棚板1枚あたり25kg) |
| 材質 | 棚板・ポール:スチール(粉体塗装)/ボード:パーティクルボード |
| 主な内容物 | 支柱、バックボード、シート、棚板3枚、ダーツホルダー、テーパー、アジャスター4個 |
| カラー展開 | ブラック/ナチュラル/ホワイト/マルチ |
高さ202cmは最初に確認しておきたい数字だ。日本の住宅の天井高はおおむね240cm前後なので大半の部屋で問題ないが、ロフトや梁の下に置くつもりなら実測が必要になる。
耐荷重70kgという数値は、ダーツスタンドとしては過剰なほど余裕がある。ボードは重くても数kgなので、残りは全部収納に使える計算だ。
【実際に設置した状態】
まずは全体像から。

見てのとおり、構造は極めて素直だ。左右の支柱にバックボードが留まっているだけで、余計な装飾は一切ない。この素っ気なさが、逆にどんなボードを載せても浮かない理由になっている。
背後がカーテンなので分かりにくいが、スタンドは壁から数センチ離して置いている。これは意図的な配置だ。理由は後述する。
【自立式であることの本当の価値】
ダーツスタンドには、つっぱり式と自立式がある。僕が自立式を選んだ理由は3つある。
天井の条件に縛られない
つっぱり式は、天井の梁など強度のある場所に突っ張らせる必要がある。マンションの天井は場所によって強度が違うので、置きたい位置に設置できないことが起きる。安定性のない石膏ボードへの直接突っ張りは、メーカー各社が警告している行為だ。
自立式にはこの制約がない。床が水平で、202cmの高さが取れれば、どこでも置ける。
壁から離して置ける
これが意外と大きい。壁に密着させると、ダーツが刺さった振動が壁を伝わって隣家に響く。数センチでも離せば、この経路が断てる。メーカー自身も、壁から離せることを隣家への振動・音の軽減として挙げている。
集合住宅で家投げをするなら、ボードの静音性能と同じくらい振動をどこに逃がすかが効いてくる。自立式スタンドは、この一点で壁掛けに勝る。
以前ゼロボードを載せていたときは、この効果が特に大きかった。ボード側で刺さる音を殺し、スタンド側で壁への振動経路を断つ。この二段構えで、夜でも気兼ねなく投げられていた。静音ボードを検討している人ほど、スタンドを自立式にする意味は大きいと思う。
部屋の中央にも置ける
部屋のレイアウト上、壁際に3m以上の奥行きが取れないケースは珍しくない。自立式なら部屋の対角線を使うといった逃げ方ができる。掃除のときに動かせるのも地味に助かる。
【組み立てのコツと、ジョイント金具の構造】
スチールラック方式なので、支柱にテーパー(樹脂の留め具)をはめて棚板を挟み込んでいく方式だ。工具はほぼ不要で、一人でも組める。
バックボードと支柱の接続部はこうなっている。

支柱に細かい溝が入っているのが分かると思う。この目盛りが、ボードの高さを後から調整できる理由だ。ソフトとハードで距離が変わっても、高さ自体は173cmで共通なので、一度決めれば動かす必要はない。ただし別のボードに載せ替えたとき、ボードの厚みや取付穴の位置が変わることがあるので、微調整が効くのはありがたい。
組み立てで知っておきたい点を2つ挙げておく。
下段の棚板は、下から3目盛り以内に取り付ける。これはメーカーが明記している指示だ。低い位置に棚板を入れることでスタンド全体の安定性が確保される。見た目のバランスで上げてしまうと剛性が落ちる。
ジョイント金具はコインで緩む。分解や調整のときに素手では回らないことがある。硬い場合はゴム付きの作業用手袋を使うか、ネジ山を潰さないようソフトタッチプライヤーを使う。いきなりペンチで力任せに回すと、ネジ山を舐めて詰む。
【アジャスターの調整が精度を左右する】
足元はこうなっている。

ゴム製の大型アジャスターが4点で支える構造だ。ネジを回すことで1本ずつ高さを変えられる。
ここの調整を雑にやると、後の作業が全部ズレる。スタンドが傾いていれば、当然ボードも傾く。ブルの高さが左右で違うという状態になり、それに合わせてフォームが歪む。
日本の住宅の床は、思っている以上に水平でないことが多い。特にクッションフロアや絨毯の上では沈み込みも出る。水平器(スマホのアプリでも代用可)を当てながら、4点すべてが接地していることを確認したい。
写真では配線が足元を通っているが、これはDARTSLIVE Homeの電源ケーブルとライトのコードだ。電子ボードを載せるならケーブルの取り回しは事前に考えておいたほうがいい。足を引っ掛けると、スタンドごと倒す危険がある。結束バンドで支柱に沿わせるのが無難だ。
【最大の注意点:ボード固定用のネジが付属しない】
これは声を大にして書いておきたい。BSD21-BKには、ダーツボードを固定するネジやワイヤーが付属していない。
バックボードはパーティクルボードなので、ボード裏の取付位置に合わせて自分でネジを用意し、打ち込む必要がある。
幸い、多くのボードには取付ネジが同梱されている。たとえばDARTSLIVE Homeには取付ネジが5個(うち1組はスペア)付いてくるので、これを流用できる。ブリッスルボードの場合は、付属のブラケットやワイヤーの形式によって変わるので、手持ちのボードの取付方式を先に確認しておきたい。
ただし、パーティクルボードにネジを打つ以上、下穴を開けたほうがいい。いきなりねじ込むと板が割れることがある。電動ドライバーと細めのドリルビットがあると安心だ。
作業時間は、高さを測って位置を出し、下穴を開けて留めるまでで30分程度は見ておきたい。届いたその日に投げたいなら、道具を事前に揃えておくことをおすすめする。
【ハードとソフトを1本のスタンドで回す】
ここが今回一番書きたかった部分だ。
BSD21のバックボードは、特定のボード専用の取付穴が空いているわけではない。ただの板である。だからこそ、ソフトでもハードでも、穴を開けさえすれば載せられる。
ボードのサイズ差を把握しておく
バックボードはH450×W530mm。対して主なボードのサイズはこうなる。
| ボード | サイズ | 重量 |
|---|---|---|
| BSD21 バックボード | H450×W530mm | ― |
| DARTSLIVE-ZERO BOARD | 約535×535mm(サラウンド含む) | 約2.0kg |
| DARTSLIVE Home | 直径約56.4cm×厚み約3.25cm | 約3.09kg |
| 一般的なブリッスルボード | 直径約45cm前後 | 製品による |
ソフト用ボードは、いずれもバックボードより大きい。ゼロボードはサラウンド込みで535mm四方あるので、縦に8cm以上はみ出す。DARTSLIVE Homeは直径56.4cmで、はみ出し量はさらに大きくなる。
実用上の問題はない。ゼロボードを載せていたときも、はみ出したサラウンドが垂れ下がるようなことはなく、ボード本体の取付ネジでしっかり支えられていた。ただし見た目のバランスを気にする人は、バックボードが背景として全面には見えないことを想定しておいたほうがいい。
一方、ハード用のブリッスルボードは直径45cm前後の製品が多く、こちらはバックボードにきれいに収まる。上の写真を見ると、ボードの周囲に黒い板が縁のように見えているのが分かると思う。見た目だけで言えば、BSD21のバックボードはハードボードのほうが相性がいい。
載せ替えるときに気をつけること
ソフトからハードへ載せ替えたとき、一番手間だったのは取付穴の位置だ。ボードによってネジ位置が違うので、バックボードに新しい穴を開けることになる。
パーティクルボードなので、同じ場所に何度も穴を開けると保持力が落ちる。載せ替える可能性があるなら、最初から穴の位置を少しずらして開けるか、あるいは板全体を交換前提で考えておいたほうがいい。幸いバックボード単体はそれほど高価な部品ではない。
距離の違いに注意する
ハードとソフトを併用するなら、ここが最重要ポイントだ。
| 項目 | ソフトダーツ | ハードダーツ |
|---|---|---|
| ブル中心の高さ | 173cm | 173cm |
| ボードからスローラインまで | 244cm | 237cm |
| ブル中心からスローラインまで | 約299cm | 約293.4cm |
高さは同じ173cmだが、距離が7cm違う。これを知らずに同じスローラインで投げていると、どちらかが必ず狂う。
僕はマットに2本のラインをテープで貼って区別している。自立式スタンドの利点はここでも効いていて、ボード側を7cm動かすという手もある。スタンドごと前後させれば、スローラインは1本のままで済む。壁掛けでは絶対にできない運用だ。
そしてもう一点。244cmや237cmは、壁からではなくボード表面の真下から測る。自立式スタンドの場合、ボード表面は壁からかなり手前に出るので、壁基準で測ると10cm近くズレることもある。ここは必ずボード基準で測ってほしい。
電子ボードを載せるなら棚が効く
DARTSLIVE Homeはスマホやタブレットと連動して動く。つまり、端末をどこに置くかという問題が発生する。
BSD21には棚板が3枚あるので、上段の棚がそのままタブレット置き場になる。耐荷重は棚板1枚あたり25kgなので、余裕どころの話ではない。USB給電のケーブルも支柱に沿わせて配線できる。
専用のポールスタンドを買わずにDARTSLIVE Homeを運用したいなら、この構成はかなり合理的だと思う。
【地味に効く付属機能】
ダーツホルダーの部分はこうなっている。

12本、つまり4セット分のダーツを立てられる。写真では手前にソフト用、奥にハード用を分けて挿している。ハードとソフトを併用する人には、この本数がちょうどいい。
ホルダーの穴にスポンジや短く切ったストローを入れると、ティップへの負荷を減らせる。ただしメーカーも注意しているとおり、一度入れると取り出しにくくなるので、やるなら慎重に。
最上段のシートは、落下したダーツの音を和らげる役目がある。小物置きとしても使えるので、チップの予備やシャープナー、スマホの置き場として重宝している。
【他の設置方法と比べてどうか】
家投げの設置方法は大きく3つある。それぞれの向き不向きを整理しておく。
壁掛けは最も安く、場所も取らない。ただし壁に穴が開く。石膏ボードに直接ビスを打つのは危険なのでアンカーが必要で、賃貸なら原状回復の問題もついて回る。持ち家で設置場所が確定しているなら、これが一番すっきりする。
つっぱり式は床面積を取らず、見た目もスマートだ。ただし天井の強度が取れる位置に限られる。下地を探す手間があり、経年で緩むこともある。
自立式は場所を選ばず、移動もできる。デメリットは床面積を取ることと、価格がやや上がること。BSD21はこのカテゴリーの中では価格を抑えたモデルで、他社の同等品より2千円ほど安い価格帯に位置している。
僕が自立式を選んだ決め手は、やり直しが効くことだった。家投げは、投げてみて初めて「この位置は暗い」「照明が矢の影を作る」といった問題に気づく。壁掛けだと穴が増えるが、自立式なら動かすだけで済む。
【設置作業の流れ】
実際の手順を書いておく。道具が揃っていれば1時間前後で終わる。
- スタンドを組み立て、アジャスターで水平を出す
- 床からブル中心が173cmになる位置を割り出す
- バックボードにボードの取付位置を鉛筆で印す
- 下穴を開けてネジを留め、ボードを掛ける
- ボード表面の真下から244cm(ハードは237cm)を測り、スローラインを貼る
つまずきやすいのは2番と5番だ。高さはボードの中心であって上端ではない。距離は壁ではなくボード表面から。この2つを間違えると、家で作ったフォームが店で通用しなくなる。
メジャー、マスキングテープ、鉛筆、電動ドライバー。この4つがあれば作業は滞りなく進む。
【この製品の弱点】
スローマットは別売り
床の保護と滑り止めのために、マットは別途必要になる。落ちたダーツのティップは思った以上に床を傷つける。フローリングなら必須と考えたほうがいい。予算に組み込んでおきたい。
アウトボード対策は自分でやる必要がある
バックボードがあるので背後の壁はある程度守れるが、H450×W530mmしかないので、大きく外れた矢は受け止められない。サラウンド付きのボードなら問題ないが、ブリッスルボードのように何も付いていない場合は、別途サラウンドか背後の板を用意したほうがいい。
見た目は「ラック」
スチールラックそのものの外観なので、家具として主張は強くない代わりに、ダーツバーのような雰囲気を期待すると肩透かしを食う。カラーは4色あるので、部屋のトーンに合わせて選ぶと馴染みやすい。黒は引き締まるが、狭い部屋だと圧迫感が出る。明るい部屋ならナチュラルかホワイトのほうが収まりがいいと思う。
棚が便利すぎて物置になる
これは製品の欠点ではなく、使う側の問題だ。耐荷重70kgもあると、つい関係ないものを置いてしまう。気づけばダーツスタンドが収納棚になっている。ダーツ関連のものだけを置くと決めておいたほうが、環境として長持ちすると思う。
【使い続けてわかった耐久性】
スチールラック方式は、使っているうちにジョイントが緩むのではないかと心配していた。今のところその兆候はない。
ダーツが刺さった瞬間の揺れも、実用上は気にならないレベルだ。スタンド本体だけで10.4kg、ボードを載せれば13kg以上になるので、この質量が振動を吸収してくれる。
ただし床がフワフワしたクッションフロアだと話は別で、アジャスターの調整と、下にマットを敷くことで大きく改善する。ハードダーツは矢が重いぶん衝撃も大きいので、ハード運用をするなら床対策は早めにやっておきたい。
【まとめ:買うべき人・避けるべき人】
買うべき人
- 賃貸などで壁に穴を開けられない
- 天井の梁の位置に左右されず設置場所を決めたい
- 壁から離して振動を抑えたい
- ハードとソフトを併用している、または今後する可能性がある
- ゼロボードなど静音ボードと組み合わせて、夜も投げたい
- DARTSLIVE Homeなど電子ボードを、専用スタンドを買わずに運用したい
- ダーツホルダーや小物置きもまとめて欲しい
避けるべき人
- 天井高が202cmを確保できない
- ドライバーや下穴開けの作業をしたくない
- 組み立て家具そのものが苦手
- ダーツバーのような見た目を求めている
家投げ環境で失敗する原因の多くは、ボード選びではなく設置でつまずくことだ。壁に穴を開けられない、位置が決まらない、そうやって先送りにしているうちに熱が冷める。
このスタンドは、その最初のハードルを消してくれる。しかもボードを選ばない。僕自身、ソフトの静音ボードからハードのブリッスルボードへ載せ替えても、スタンドはそのまま使い続けている。ボードは変わるが、環境は残る。長い目で見れば、これが一番の価値だと思っている。
環境を先に作ってしまえば、あとは投げるだけだ。
※本記事に記載のスペックは執筆時点でメーカーおよび販売店が公表している情報に基づいています。仕様は予告なく変更される場合がありますので、購入前に必ず公式サイトおよび販売ページでご確認ください。
※組み立てや設置に関する記述は僕個人の使用環境での経験に基づく感想です。作業に必要な時間や道具、振動や音の感じ方は環境によって異なります。
※価格は販売店や時期によって変動します。
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※本記事の作成にあたっては、生成AIを補助的に使用しています。掲載内容については執筆者が確認していますが、お気づきの点があればお問い合わせフォームよりご連絡ください。

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