はじめに

体毛ケアを「安全に、すばやく、ムラなく」仕上げたい――そんなニーズに正面から応えるのがBraun ボディグルーマー BG5360。デリケートゾーンも含め全身対応の設計にくわえ、充実のアタッチメントと長時間バッテリーで、日々のメンテ時間をぐっと短縮してくれる1台です。本記事では数週間の使用を前提に、仕上がり・扱いやすさ・手入れのしやすさまで、実体験ベースで長文レビューしていきます。
開封&同梱物:用途別に選べる“4ツール”
パッケージはシンプルで、同梱物は本体にボディシェーバーヘッド(つるっと短く剃れるヘッド)に加え、肌保護コーム(Sensitive Comb)、固定コーム1mm、スライド式コーム3–11mmの合計4種類。長さを「完全に短く」「うっすら残す」「しっかり整える」の3段で切り替えられるのが実用的です。公式サイトの同梱リストにも上記4ツールが明記されています。
デザインと握り心地
ボディはブラウンらしいマット調で、濡れた手でも滑りにくいグリップ。刃の当たりはやわらかく、皮膚を押しつけなくてもスッと入っていく感覚。ヘッドの角部が丸められているため、ワキや足の付け根など起伏の大きい箇所でも引っかかりにくいのが印象的でした。防錆を意識した造りで、水回り常設でも扱いやすいのもポイントです(防水対応は後述)。
使い勝手:広範囲を“速く・均一に”
胴体・脚・腕といった平面が多いパートはとにかく速い。ヘッド幅がある程度あるため、一往復で取れる面積が広く、ムラになりにくい印象。反面、胸の中央や鎖骨まわりなど骨張ったエリアはコームの選択が効きます。私は1mm固定→3–11mmの“低め”設定で仕上げ、最後にボディシェーバーヘッドでエッジを整える流れが最短でした。
毛質が硬い人でも、逆撫で→順撫での二度がけで収まりが良く、刃が皮膚に直接触れにくい構造のため、赤みや点状のポツポツが出にくいのも好印象です(個人差あり)。
デリケートゾーン:SkinShieldの安心感
BG5360はSkinShieldテクノロジーを採用。肌保護アタッチメントと組み合わせることで、刃が肌に食い込みにくく、切り傷や引っかき傷のリスクを抑えた設計になっています。VIOのような敏感部位も“怖さ”が少なく、初回からスムーズに使えました。公式もデリケートゾーン対応を明確にうたっています。
お風呂&メンテ:丸ごと水洗いOK
本体は完全防水でシャワー使用に対応。使用後は蛇口の下でサッと流せばOKで、皮脂やボディソープ残りによる刃のベタつきが起きにくい。水場での使用前提なので、排水口のある場所で仕上げられ、掃除の手間も減ります。
バッテリー:100分駆動&5分クイック充電
電源はリチウムイオン。フル充電約1時間で最大100分連続稼働し、5分の急速充電でも“1回分のケア”に対応する設計です。週2~3回・1回10~15分の使用なら月2回の充電で十分という計算。実際、バッテリー残量を気にするシーンはほぼありませんでした。
仕上がりの質:ゼロか、自然かを選べる
- ツルっと最短にしたいとき…ボディシェーバーヘッドで仕上げ。ラスト1~2往復で方向を変えると、ざらつきがさらに減ります。
- 自然に薄くしたいとき…固定1mm→スライド式3–11mmの順で微調整。ワキは3~5mm、脚は5~7mm、腹・胸は7~9mmあたりが自然に見えやすいバランスでした(あくまで目安)。
- 境界線の処理は顔剃りほど神経質にならずともOK。ヘッドの角を軽く寝かせれば、ラインが柔らかくつながります。
騒音・肌あたり
動作音は一般的なボディトリマーと同等~やや静か。甲高いビビり音が少なく低めの駆動音なので、深夜の浴室でも扱いやすい部類。肌あたりは“軽く触れて進む”感覚で、押し付けるほど抜けや引っかかりが増えるため、力を抜くのがコツです。
お手入れと耐久
ヘッドは外して丸洗い、乾燥後に付属オイル(別売のメンテオイルでも可)で刃先に1~2滴。これだけで切れ味の落ち込みが緩やかになり、皮膚へのタッチもソフトに保てます。替刃の案内や取説PDFは公式ページから入手可能で、消耗品やメンテ情報が追いやすいのも安心材料。
気になった点(デメリット)
- 長さの数値管理はおおまか
3–11mmのスライド式は便利ですが、ミリ刻みでの再現性はバリカンほど厳密ではありません。左右で同じ番手でも、毛流れや押し当て角で見え方が変わります。 - 凹凸エリアの微調整に慣れが必要
胸骨や鎖骨周り、太ももの付け根はコームの角度調整が必須。最初の数回は仕上がり具合の学習コストがかかります。 - 収納ケースは簡素(流通ロットにより差あり)
付属品が増える分、保管の工夫は必要。トラベル頻度が高い人は別途ポーチを用意すると快適です。
競合と迷ったら
同シリーズだとBG5340(ツール数が1点少ない)や、エントリーのBG3340(稼働80分)が選択肢。BG5360は100分駆動&4ツールを両立しつつ、価格も大きくは離れないため、最初の1台として“過不足ない”標準解です。
価格と買いどき
販売価格は流動的ですが、2025年8月22日時点で量販店の表示で6千円台の例も確認できました。タイムセールやポイント還元を狙えば実質負担はさらに下げられます。
総評:毎週の“整える”を、もっと簡単に
BG5360は、
- SkinShield+肌保護コームでデリケートゾーンまで安心、
- 4ツールで“ゼロ~自然”まで自在に質感調整、
- 100分駆動&5分急速充電/完全防水でケア習慣に溶け込む、
という“毎週使う前提”の完成度が魅力。仕上がりの均一感と時短性がとくに優秀で、全身の印象を手早く整えたい人に最適です。
一方で、ミリ単位の再現性や凹凸エリアの微調整は多少慣れが要るため、最初の1~2週間は鏡前で角度を試しながらベストな当て方を見つけるのがおすすめ。総合評価は**「実用本位の優等生」**。ボディケアを“面倒”から“ルーティン”に変えてくれる1台でした。