最初に立場を書いておく。ブラウンのシリーズ3「3010s」は使っていたが、すでに手放している。今は4枚刃のシェーバーを使っている。手元にないので実機の写真はない。
使っていた当時の評価は悪くなかった。この価格でIPX7防水があり、風呂でも剃れて、丸洗いできる。コストパフォーマンスには満足していた。
ただ、4枚刃を使っている今、これに戻る気にはならない。そして戻る気にならない理由は「深剃りできない」ではなかった。1回で剃れる量が少なく、剃り残しが出る。その結果、同じ場所を何度も往復することになり、肌への負担が増える。ここが本題になる。
【スペック】
| 製品名 | ブラウン シェーバー シリーズ3 3010s |
| 刃 | 3枚刃(往復式)/3連サスペンションヘッド |
| 特徴 | マイクロコーム、S字形くせヒゲトリマー |
| 防水 | IPX7(本体丸洗い可、風呂剃り・フォーム使用可) |
| 電源 | 充電式(AC100〜240V対応) |
| 充電 | 約1時間で満充電/5分の急速充電で1回分 |
| 使用時間 | 約45分 |
| キワゾリ刃 | 非搭載 |
| 自動洗浄 | 非対応(上位機のクリーン&チャージは使えない) |
| 替刃 | 網刃・内刃一体型カセット(交換目安 約18か月) |
| 参考価格 | 6,000円台(変動あり) |
ひとつ注意点がある。対応替刃の型番について、情報源によって記載が食い違っていた。シリーズ3は複数の機種で替刃を共用しているうえ、世代によって型番が変わる。ここは自分の本体の説明書か、ブラウン公式で確認してから買ってほしい。
【刃の枚数の差は「深剃り」ではなく「往復回数」だった】
3枚刃と4枚刃の違いを、僕はずっと「深く剃れるかどうか」の話だと思っていた。実際に乗り換えて分かったのは、そこではなかった。
違いが出るのは、1ストロークで剃れる量だ。
網刃の枚数が増えれば、1回肌に当てたときにヒゲを捕らえる面が増える。同じ距離を滑らせても、処理できる本数が違う。3枚刃では1往復で終わらなかった場所が、4枚刃では終わる。それだけの話だが、毎朝のことなので差として積み上がる。
3010sには、寝たヒゲを立ち上げるマイクロコームや、くせヒゲを捕らえるS字形のトリマーが入っている。これらは「1ストロークで捕らえる確率を上げる」ための機構で、方向性としては正しい。ただ、面の数そのものは増やせない。
【肌を痛めるのは刃ではなく、往復の回数】
ここが乗り換えて一番はっきりしたところだ。
剃り残しが出ると、当然その場所をもう一度なぞる。それでも残ればもう一度。1か所あたりの往復回数が増えるということは、その場所の肌が網刃と擦れる回数が増えるということだ。
シェーバーの肌へのやさしさは、刃の当たりの柔らかさだけで決まらない。いくら1回あたりの刺激が弱くても、回数が3倍になれば総量は増える。3010sを使っていたときに感じていた肌の負担は、たぶんここから来ていた。
これは製品が粗悪だという話ではない。肌当たりを良くする設計と、1回で剃り切る能力は別の軸で、3010sは前者に寄せた設計だ。その前者だけを見て「肌にやさしい」と評価すると、実際の使用では逆になることがある。
同じ理屈で、ヒゲを伸ばしてから剃る人ほど不利になる。長いヒゲは網刃に入りにくく、1ストロークで捕らえられる割合が下がるので、往復回数がさらに増える。この機械は、毎日か1日おきに短いうちに剃る使い方を前提に考えたほうがいい。
【それでも旅行にはこちらのほうが便利だ】
ここまで書いておいて何だが、旅行や出張なら3010sのほうが便利だと思っている。これは今でもそう思う。
理由はいくつかある。
- 本体が小さく、構造が単純で壊れにくい
- 充電アダプターがAC100〜240V対応なので、海外でも変圧器が要らない
- IPX7なので洗面所でもシャワーでもそのまま洗える
- 自動洗浄器がないので、持っていくものが本体だけで済む
- 5分の急速充電で1回分剃れるので、充電を忘れても宿で挽回できる
面白いのは、日常での弱点がそのまま旅行での長所になっていることだ。自動洗浄システムがないのは家では手抜きに見えるが、旅先では「洗浄器を持ち歩かなくていい」という利点になる。機能が少ないぶん荷物が減る。
旅行中は数日のことなので、剃り残しが多少あっても実害が小さい。毎日の積み重ねで効いてくる弱点は、数日の旅では表に出てこない。ここが使い分けの分かれ目になる。
【この価格でIPX7という価値】
評価できる点も書いておく。
IPX7で本体をまるごと水洗いできるのは、この価格帯では十分な仕様だと思う。そして手入れの簡単さは、剃り味の維持に直結する。網刃にヒゲくずが詰まれば切れ味は落ちるが、流水で流すだけでいいなら、面倒でサボることがない。
風呂で剃れるのも実用的だった。蒸気と湯でヒゲが柔らかくなった状態のほうが剃りやすく、フォームやジェルを使えば滑りも良くなる。3枚刃の弱点である「1回で剃り切れない」問題は、ヒゲを柔らかくすることである程度は緩和できる。風呂剃り対応は、この機械にとってただの付加機能ではないと思う。
【替刃と本体価格が近い、という問題】
ランニングコストの話をしておく。
替刃は網刃と内刃が一体になったカセット式で、交換目安は約18か月。問題は、純正替刃の価格が本体価格にかなり近いことだ。
本体が6,000円台で、替刃が3,000〜5,000円前後する。そうなると「替刃を買うか、本体ごと買い替えるか」という比較が成立してしまう。本体ごと買い替えればバッテリーも新品になるので、単純な差額だけでは決められない。
これはエントリーモデル全般に言えることで、3010sの欠点というより価格帯の構造だ。ただ、購入前に替刃の価格を調べておくかどうかで、2年後の判断が変わる。本体価格だけ見て買うと、交換時期に驚くことになる。
【弱点】
- 1回で剃り切れず、往復が増える。その結果として肌の負担も増える
- 伸びたヒゲは苦手。毎日〜隔日で剃る人向け
- キワゾリ刃がない。もみあげや鼻下の整えはできない
- 自動洗浄に非対応。手洗いとブラシが前提
- 充電しながらは使えない。電池が切れたら充電を待つ
- 替刃が本体価格に近い。長期の維持費を計算しておきたい
【向いている人/向いていない人】
向いている人
- 電気シェーバーを初めて買う人
- 毎日か1日おきに剃る人
- 風呂で剃りたい人
- 旅行・出張用のサブ機を探している人
- 手入れの手間を最小にしたい人
向いていない人
- ヒゲが濃く、朝の時間を短くしたい人
- 数日ためてから剃る人
- 肌が弱く、往復回数を減らしたい人
- もみあげやヒゲの形を整えたい人
- すでに4枚刃以上を使っている人
【まとめ】
3010sを使っていたときの満足度は高かった。この価格で防水があり、風呂で剃れて、丸洗いできる。不満らしい不満もなかった。
その評価が変わったのは、4枚刃を使ってからだ。比較対象ができて初めて、自分が毎朝どれだけ往復していたのかに気づいた。使っている最中は、それが当たり前だと思っていた。
だから僕はもうこれに戻らない。それでも、初めて買う1台としてなら今でも十分にありだと思う。比較対象がない状態なら、この機械で困ることはたぶんない。そして旅行用としては、今でもこちらのほうが向いている。
入門機というのは、そういうものだと思っている。そこで不足を感じたなら、それは次を選ぶための基準が手に入ったということだ。僕にとって3010sは、その役割を果たした一台だった。
※本記事は、僕が過去に購入して使用していた製品についてのレビューです。執筆時点ではすでに手放しているため、実機の写真は掲載していません。
※スペックはブラウン公式および販売各社が公表している情報に基づきます。替刃の型番は情報源により記載が異なる場合があったため、本文では具体的な型番を記載していません。購入前に本体の取扱説明書またはメーカー公式でご確認ください。
※剃り味、肌への負担、剃り残しの感じ方には個人差があり、ヒゲの濃さ・硬さ・生え方、肌の状態、剃る頻度によって大きく変わります。本記事の記述は測定に基づくものではなく、僕個人の感想です。
※肌に異常が生じた場合は使用を中止し、症状が続くときは皮フ科専門医にご相談ください。
※海外での使用時は、電圧対応のほかプラグ形状の変換が必要になる場合があります。充電推奨温度など、使用条件はメーカーの案内をご確認ください。
※価格・仕様・付属品・替刃の価格は変更される場合がありますので、購入前に販売ページの最新情報をご確認ください。
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※本記事の作成にあたり、文章の構成・編集にAIを利用しています。掲載内容の最終確認は僕自身が行っています。

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