カナル型イヤホンは音楽に集中できる反面、耳の穴を塞ぐぶん圧迫感や蒸れが出やすい。運動中に汗で蒸れたり、周りの車や人の気配が分からなかったり——僕はこの「塞がれる感じ」がずっと気になっていた。
そんな人に試してほしいのが、耳の後ろにフックを掛けて着ける耳掛け式のオープンイヤーイヤホン、**UGREEN FitBuds(製品番号65655/モデルWS213)**だ。スピーカーを耳の穴に入れないので、音楽を鳴らしながら周りの音も自然に聞こえる。イヤーフックで耳全体に固定するので、走っても外れにくい。
先に結論を言っておく。FitBudsは、周囲の音を確認しながら運動したい人・耳を塞がずに長時間聴きたい人に向いた、コスパの高いオープンイヤー入門機だ。実売3,500〜4,000円前後ながら、Bluetooth 6.0・2台同時接続・IPX5防水・空間オーディオ・AI通話ノイズ低減と、必要な機能はしっかり揃っている。
一方で、音楽用のノイズキャンセリングは積んでいないし、重低音や遮音はカナル型に譲る。このあたりも正直に書いていく。
なお本記事は、メーカー公式仕様と実際のユーザーレビューをもとに僕がまとめたレビューだ。音質・装着感・音漏れの感じ方には個人差がある点は先に断っておく。
【まずは基本スペック】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | UGREEN FitBuds(製品番号65655/モデルWS213) |
| タイプ | 耳掛け式オープンイヤーイヤホン |
| 通信方式 | Bluetooth 6.0(最大約10m) |
| ドライバー | 11×18mm・PU+チタンコーティング振動板(18mmチタニウム製ドライバー) |
| 空間オーディオ | 対応 |
| 低遅延モード | 対応(公式は地域・条件により約60ms/80ms以内と案内) |
| マイク | 合計4基(内部2+外部2/AI・DNN・ENC通話ノイズ低減) |
| 音楽用ANC | 非対応 |
| マルチポイント | 2台同時接続 |
| 再生時間 | 単体最大約8時間/ケース込み最大約28時間 |
| 短時間充電 | 約10分で最大約2時間 |
| 充電端子 | USB Type-C(ケース) |
| 防水 | IPX5(イヤホン本体) |
| 重量 | 片耳約8.7g |
| 操作 | タッチ操作/UGREENアプリ対応 |
| カラー | ブラック |
| 公式価格 | 5,990円(税込・記事作成時点) |
| 保証 | 24か月(購入店舗の条件による) |
イヤーカフ型の「ClipBuds」が“軽さと日常使い”寄りなのに対し、FitBudsは“運動時の固定力と大型ドライバー”寄り、というキャラクターだ。
【価格:公式5,990円。実売は3,500〜4,000円前後】
まず価格を正直に。UGREEN公式の掲載価格は5,990円(税込)。ただ、実売はもっと下だ。Amazonでは3,594円前後、40%OFFクーポンやセールでは3,500円前後まで下がることもある。
ここは正直に言うと、レビューでも「セール3,500円ならおすすめだが、5,000円だとコスパは微妙」という声がある。裏を返せば、実売価格で買えば満足度はぐっと上がるということ。急いで定価で買うより、クーポンやセールを合わせて狙うのが賢い。
【耳掛け式の装着感:運動でも外れにくく、掛けているのを忘れる軽さ】
FitBudsはスピーカーを耳の穴の近くに置くオープンイヤー構造だ。イヤーチップを耳道に入れないので、カナル型の圧迫感・蒸れが少ない。音楽を聞きながら人と話せて、いちいち外す必要がない。
固定は耳の後ろのフック。イヤーカフ型より接触面が広く、ウォーキング・ジョギング・ジムで身体が動いても外れにくい。フック部分には柔軟な形状記憶チタン合金、外側には柔らかい液体シリコンが使われ、耳に沿うようにフィットする。
レビューでも**「耳に掛けていることを忘れるくらい軽くて疲れにくい」「インナー型が苦手なので、耳掛けの良さを実感した」**と、着け心地の評価が高い。片耳約8.7gと数字上は軽量級ではないが、重さを耳の穴だけで支えず耳全体に分散するので、負担を感じにくい。ただしメガネのつるやマスクのひもと重なると、耳の後ろに圧迫感が出ることはある。
【音質:11×18mmチタンコーティング振動板。面積を大きく拡大】
ドライバーは11×18mmの楕円形で、PU+チタンコーティング振動板を採用する。従来の円形振動板と比べて**振動板面積を大幅に拡大(公式は約210%増と訴求)**し、オープンイヤーで逃げやすい低音の量感を補っている。日本の販売ページでは長辺基準で「18mmドライバー」と表記されている。
ボーカル、ポッドキャスト、動画のセリフなど人の声はとても聞き取りやすく、ポップスやEDMも作業用BGMとして気持ちよく鳴る。ただし耳道を密閉するカナル型のような“沈む重低音”は構造上出ない。レビューでも**「音楽を聴くとやや音が軽い気がする。普通の動画だとほぼ気にならない」**という声があり、あくまで“ながら聴きで心地よく鳴る”方向性だと捉えておくといい。
【“ノイキャン”表記に注意:音楽用ANCではない】
ここは正確に書いておきたい。商品ページに「ノイズキャンセリング」と出てくるが、その正体は通話用のAI・DNN・ENCノイズ低減だ。4基のマイクで自分の声と周囲の雑音を判別し、通話相手にクリアな声を届ける仕組みで、電話やWeb会議に効く。
一方で、電車や街の騒音を消して音楽に没入する“音楽用ANC”は搭載していない。オープンイヤーなので再生中も周囲の音は聞こえる。実際、あるユーザーは**「ノイキャンが掛かるのはマイクだけで、音楽再生でANCできるわけではないと購入後に分かった」**と書いている。周囲の安全や会話を確認しながら使う製品、という前提で選ぶのが大事だ。
【Bluetooth 6.0・2台同時接続・低遅延モード】
最新のBluetooth 6.0で、接続は安定&省電力。ケースを開けば登録済み機器へ自動接続され、取り出してすぐ再生できる。2台同時接続(マルチポイント)に対応し、PCで音楽を聞きながらスマホの着信に出る、といった使い方もできる。約60〜80msの低遅延モードもあり、動画やカジュアルゲームで映像と音のズレを抑えられる(音ゲーや競技FPSなど厳密な同期には有線が無難だ)。
【空間オーディオとアプリ】
UGREENアプリ(UGREEN Connect)で、8種類のプリセットEQ・カスタムEQ、空間オーディオ、低遅延モード、タッチ操作の割り当て、イヤホン探索などを設定できる。映画やライブは空間オーディオ、音楽は通常モード、と使い分けると好みに合わせやすい。
ただ正直に言うと、レビューでは**「イコライザーや空間オーディオを切り替えても、そこまで大きな違いは感じにくい」**という声もあった。ここは今後のファームウェア改善に期待、という段階だ。
【バッテリー:ケース込み最大28時間】
再生時間はイヤホン単体で最大約8時間、ケース込みで最大約28時間。使わないときにケースへ戻せば自動で充電されるので、数日の通勤や1泊の旅行でも安心だ。短時間充電にも対応し、約10分の充電で最大約2時間再生できる。支度の合間に充電すれば、通勤や運動ぶんはすぐ確保できる。ケースの充電はUSB-Cで、ワイヤレス充電には非対応だ。
【IPX5防水とケースの注意】
イヤホン本体はIPX5防水で、運動中の汗や小雨、日常の水しぶきに耐えやすい。ランニングやジムでも使いやすい。ただし完全防水ではないので、水泳・入浴・シャワーはNGだ。そして充電ケースはIPX5の対象外。濡れたイヤホンをそのまま戻さず、本体と端子を拭いて乾かしてから収納しよう。
【ClipBudsとの違い】
同じUGREENのオープンイヤーでも、イヤーカフ型のClipBudsは片耳約5.2gと軽く、メガネやマスクと干渉しにくい“軽さ・日常使い”寄り。対してFitBudsは耳掛け式で片耳約8.7g、そのぶん運動時の固定力と大型ドライバーが強みだ。あるレビュアーは「イヤーカフ型も使ったが、選ぶならFitBudsのほうがお気に入り」と書いていて、運動用途ならFitBudsが向く。軽さと手軽さ重視ならClipBuds、と選び分けよう。
【実際に使っている人の声まとめ】
Amazon・楽天・各レビューの傾向をまとめておく(いずれも要約・個人の感想であり、感じ方には個人差がある)。
良い評価
- 耳に掛けているのを忘れるくらい軽く、長時間でも疲れにくい
- 耳掛けが簡単で、インナー型が苦手でも使いやすい
- 運動中も外れにくく、オープンイヤー入門におすすめ
- 実売3,500円前後ならコスパが高い
- イヤーカフ型より、こちらのほうが好みという声も
気になる評価
- 音楽用ANCはなく、通話用ノイズ低減のみ(購入後に気づく人も)
- 音楽ではやや音が軽め(動画ではほぼ気にならない)
- EQや空間オーディオの効果は控えめで、改善に期待
- 定価5,000円台だとコスパは微妙(実売で買いたい)
- メガネと重なると耳の後ろに圧迫感が出ることも
【メリット・デメリットまとめ】
メリット
- 耳を塞がず、周囲の音を聞きながら“ながら聴き”できる
- イヤーフックで運動中も外れにくい
- 柔軟な形状記憶チタン合金+液体シリコンで耳にフィット
- 11×18mmチタンコーティング振動板で、価格以上に鳴る
- 空間オーディオ・Bluetooth 6.0・低遅延モード
- 2台同時接続、4マイクのAI/DNN通話ノイズ低減
- ケース込み最大28時間&10分充電で2時間、IPX5防水
- 実売3,500〜4,000円前後とコスパ良好
デメリット・注意点
- 音楽用ANCは非搭載(通話用ノイズ低減のみ)
- 構造上、重低音はカナル型に及ばず、音がやや軽めと感じることも
- 静かな場所では音漏れに注意
- 片耳約8.7gで、メガネと干渉すると圧迫感が出ることがある
- EQ・空間オーディオの効きは控えめという声
- 充電ケースは防水・ワイヤレス充電非対応
【総合評価】
UGREEN FitBudsは、運動時の安定した装着感と、耳を塞がない快適さを両立したオープンイヤーイヤホンだ。柔軟なチタン合金フックが耳に沿い、ランニングやジムでも外れにくい。11×18mmチタンコーティング振動板で低音を補い、ボーカルや音声コンテンツをクリアに再生する。空間オーディオ・Bluetooth 6.0・低遅延モード・2台同時接続・IPX5と、実売価格を考えれば機能も十分だ。ケース込み最大28時間のバッテリーも日常使いに不足しない。
一方で、音楽用ANCはなく、重低音や遮音はカナル型に譲る。音がやや軽めに感じられることもあり、EQ・空間オーディオの効きも控えめだ。ただ、周囲の音を確認しながらの“ながら聴き”や運動用途なら、これらは割り切れる範囲だ。
「周囲の音を聞きながら運動したい」「耳を塞がずに長時間聴きたい」という人に、実売価格も含めて素直に推せる耳掛け式オープンイヤーだと僕は思う。買うなら、セールのタイミングを狙ってほしい。
総合評価:4.5/5.0
- 装着安定性:4.8/5.0
- 装着感:4.5/5.0
- 音質:4.4/5.0
- 低音:4.2/5.0
- 空間オーディオ:4.3/5.0
- 通話性能:4.4/5.0
- 接続性能:4.7/5.0
- 低遅延性能:4.5/5.0
- バッテリー:4.6/5.0
- 防水性能:4.4/5.0
- コストパフォーマンス:4.7/5.0
※本記事は「UGREEN FitBuds Bluetooth 6.0(製品番号65655/モデルWS213)」を対象としています。イヤーカフ型のClipBudsや、ANC対応をうたう別モデルとは装着方式・仕様が異なります。
※価格・在庫は変動します。特にクーポンやセール価格は時期によって大きく変わりますので、購入前に販売ページで最新情報をご確認ください。
※公式の地域別ページでは低遅延性能が約60msまたは80ms以内と案内されており、販売地域や測定条件によって表記が異なります。
※再生時間は、音量・空間オーディオ・ゲームモード・通話・使用環境などによって異なります。
※IPX5の対象はイヤホン本体です。充電ケースは防水仕様ではありません。


