外出先でノートPCやタブレットに文字を打ち込む機会が多い僕にとって、持ち運べる外付けキーボードは手放せない道具だ。今回は数週間ガッツリ使い込んだ、エレコムのBluetoothキーボード「TK-FBP102SV」を、良かったところも正直なクセも包み隠さずレビューしていく。
結論から言ってしまうと、値段の割にかなり使える一台だと思う。ただし「ここは人を選ぶな」というポイントもあるので、そのあたりも先に書いておきたい。
「結論」コスパ重視で持ち運べるキーボードが欲しいならアリ
先に僕の結論を書いておく。
- とにかくコスパが良い。2,000円台でこの完成度なら十分すぎる
- ワイヤレスで軽くて薄いので、カバンに放り込んで持ち歩ける
- ただしエンターキーが小さめで、ここは慣れが必要
「安くて、持ち運べて、そこそこ快適に打てればいい」という僕みたいな人には、素直におすすめできる。逆に、がっつり文章や数字を打ち込む据え置き用途を求めるなら、別のモデルを見たほうがいい。理由も含めて、以下でじっくり話していく。
まずは基本スペックをおさらい
細かい数字は覚えなくていいけど、選ぶときの参考になるので載せておく。
- 本体サイズ:幅286.5×奥行121.5×高さ20.4mm(最薄部6.5mm)
- 重さ:約264g(電池は含まず)
- キー方式:パンタグラフ式(キーピッチ19mm/キーストローク2.0mm)
- 接続:Bluetooth 3.0 Class2、最大3台マルチペアリング
- 対応OS:Windows/Android/macOS/iOS/iPadOS
- 電源:単4形乾電池2本(電源スイッチ付き)
- キー配列:日本語78キー配列
- カラー:シルバー(別にブラックもある)
ワイヤレスで、とにかく持ち運びやすい
この製品のいちばんの魅力は、やっぱり持ち運びやすさだと思う。
重さは約264gで、正直これがめちゃくちゃ軽い。手前側の最薄部は6.5mmしかなくて、カバンの隙間にスッと差し込める薄さだ。ケーブルのいらないワイヤレス(Bluetooth)だから、机の上もごちゃつかないし、カフェでサッと出してすぐ打ち始められる。この「思い立ったらどこでも作業できる」感覚は、一度慣れると戻れない。
ちなみに「最薄部6.5mm」とはいっても、奥側は少し厚みがあって、いちばん高いところで約20mmある。封筒みたいにペラペラというわけではないので、そこだけは誤解のないように。とはいえ全体で見れば十分に薄く、持ち歩きの負担にはならない。
見た目もシルバーで上品なので、MacBookやiPadと並べても違和感がない。オフィスでもカフェでも、変に浮かないデザインなのは地味にうれしいポイントだ。
打鍵感は「軽やかで静か」。ノートPCに近い感覚
キーはノートパソコンと同じパンタグラフ式で、打ち心地は軽やか。キーストロークは2.0mmと浅めだけど、反発がちょうどよくて、長時間打っていても指が疲れにくいと感じた。
あと、これは僕が気に入っているところなんだけど、打鍵音がかなり静かだ。カタカタうるさくないので、図書館や静かなカフェ、Web会議中でも気兼ねなく使える。「ペチペチ」した感触は薄型キーボードの宿命として多少あるものの、値段を考えれば十分すぎる打ち心地だと思う。
3台まで一瞬で切り替えられるマルチペアリングが便利
最大3台まで登録できるマルチペアリングも、複数のデバイスを使い分ける僕にはありがたい機能だった。
1番にノートPC、2番にタブレット、3番にスマホを登録しておけば、ボタンひとつで瞬時に切り替えられる。いちいち再接続する手間がないので、「PCで資料を作りながら、タブレットでメモを取って、スマホで返信」みたいな作業もスムーズだ。テレワーク中心の人には特に効いてくると思う。
電池は単4形2本。充電切れに悩まされないのが地味に楽
電源は充電式ではなく、単4形乾電池2本で動く。ここは好みが分かれるところだけど、僕は正直この方式が気に入っている。
というのも、充電式だと「使いたいときに限ってバッテリー切れ」ということがあるけど、乾電池式なら予備を2本カバンに入れておくだけで安心だから。しかも省電力設計で、アルカリ乾電池なら約1年は持つとされている。頻繁に電池交換する手間もないので、出張や旅行のお供にも向いている。
正直に言う。ここは弱点だと思う
良いところばかり書いても信用できないと思うので、使っていて「ここはクセだな」と感じた点も正直に書いておく。
エンターキーが小さい
いちばん慣れが必要だったのが、これ。エンターキーが小さめで、フルサイズのキーボードに慣れていると、最初のうちは押し間違えることがあった。日本語78キーのコンパクト配列なので、標準的な配列とはEnterキーの形や周辺キーの配置が少し違う。数日使えば指が勝手に覚えてくれるけど、購入前にキー配列の画像を一度確認しておくと安心だと思う。
剛性は控えめ
軽くて薄いぶん、本体の剛性はそこまで高くない。ぐっと力を入れると多少しなる感じはある。ただ、この価格帯の薄型モバイルキーボードにガチガチの剛性を求めるのも酷な話で、普通に使うぶんには問題ないレベルだと思う。過度な期待はしないほうがいい、というくらいの話だ。
テンキー・角度調整スタンドはなし
コンパクトさ優先なので、テンキーは付いていない。数字を大量に入力する作業がメインの人には向かない。あと、角度を変えるスタンドも非搭載なので、傾斜をつけて打ちたい人は覚えておくといい。
結局コスパはどうなの?
ここまで良い点も弱点も書いてきたけど、最終的に僕がこのキーボードを推せる理由はコストパフォーマンスの高さに尽きる。
2,000円台という手頃な価格でありながら、ワイヤレス・薄型軽量・マルチペアリング・静音・マルチOS対応と、モバイルキーボードに欲しい要素はひと通り揃っている。エンターキーの小ささや剛性の控えめさといったクセはあるものの、この値段ならむしろ「よくできている」と感じる部分のほうが多い。安いキーボードにありがちな「値段なりのガッカリ感」がないのは立派だと思う。
まとめ|こんな人におすすめ
数週間使ってみた僕の正直な感想として、TK-FBP102SVはこんな人に向いていると思う。
- とにかくコスパ重視で外付けキーボードを探している人
- カフェや外出先での作業が多く、ワイヤレスで軽く持ち運びたい人
- 複数のデバイスを使い分けていて、切り替えを楽にしたい人
- 静かな場所で打鍵音を気にせず作業したい人
逆に、エンターキーの小ささや剛性にこだわる人、数字入力が多い人には、他のモデルも比較検討してみることをおすすめする。それでも、「安くて、軽くて、そこそこ快適」という条件を満たす一台としては、僕はこのキーボードにかなり満足している。持ち運び用の“最初の一台”として、十分に候補に入る製品だと思う。


